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  • 2019/4/1
  • 環境教育体育

「冬・雪・北海道」

 これを書いている今もテレビでは、本州での記録的な大雪にソチオリンピック… 冬ならではのニュースが流れています。北海道も冬真っ盛り。今回は、北海道の自然を学ぶうえで欠かせない「雪」の話を少し。
 「冬の環境教育って何するんですか?」と聞かれます。冬の森を歩き、動物の足跡を追いかけたり、植物の冬芽を観察したり。でも僕が一番好きなのは「野生動物を探し、発見し、捕まえて、手で触る」ことなので、夏のようなドキドキ感はありません。でも雪国の動物たちは、冬や雪に対応するための進化をとげ、それは生きものどうしの「つながり」を考えるうえで大きな意味を持ち、また、雪そのものが生態系の中で大切な役割を果たしています。例えば、気温は氷点下なのに、何メートルも積もった雪と地面がくっついている部分の温度は約0℃。地面の中でじっと春を待つ植物たちを、雪が温めてくれています。春になると雪は水になり、山から川、海や湖へ落ち葉を運んでくれます。その落ち葉がたくさんの生きものたちの栄養となり、みんな元気に夏を過ごすことができます。
 「環境教育的」に言うとこんな感じなのでしょうが、僕自身、大好きなスキーやスノーシュー(深い雪の上を歩くための道具)を使って雪と遊ぶ時、そんな難しいことは頭にないし、たしかに子どもの頃に比べ雪の量は減ったけど、それが人間による地球温暖化のせいなのかもよくわかりません。子どもの頃、雪が降るとなぜかワクワクし、嬉しかった。理由はわからないけど。木や屋根の上からダイブしたり、冬バージョンの「基地」を作ったり、つららを食べたり。スキーでもスノーシューでも雪合戦でも何でもいいんです。とにかく雪とたわむれ「冬って楽しい!」と感じてもらうことが大切だと思っています。
 いつもスノーシューツアーに参加してくれる子が、「スノーシューを買って欲しい」とお母さんにお願いしたそうです。こんな嬉しいことはありません。
 これからも、ほっぺを真っ赤にして鼻水をたらし、雪山を駆け回る「冬野生児」をたくさん育てていきたいと思います。



いつの時代も子どもは遊びの天才。野に放てば、次々と遊びの開拓を始める。